眼に何らかの不調がある時に、「大したことがないから」と何も対処せずにいたり、市販の目薬で間に合わせてしまったりする方が多くいらっしゃいます。しかし一口に目のトラブルといってもその症状や原因はさまざまで、中には放置しておくと危険な疾病へと繋がる恐れがあるものも考えられます。例を挙げると、眼の中の硝子体に問題に生じて起きる飛蚊症は、網膜剥離の前兆として起きる場合もあり、網膜剥離になると入院して手術を受けなければ視力が失われていくので、飛蚊症の症状を感じた時にはそのままにせずに眼科を受診することが大切です。また、糖尿病の方は目に何も症状がなくても定期的に眼科にかかって検査を受け、糖尿病網膜症の発症の有無を確認したり、治療をする必要があります。視野が欠ける緑内障も末期になるまで自覚症状のない病気で、一度欠けてしまった視野は取り戻せないため、早期に見つけて進行を止めることが治療の目標となっています。特にゆっくりと見え方に異常が表れる病気の場合、少しずつ症状が出てくることからどうしても変化に気付きにくく、小さな変化に日々慣れてしまうため、気付かないことが少なくありません。何らかの違和感を感じたらすぐに眼科を受診するように心がけ、40歳を過ぎたら特に異常がなくても定期的に眼科で検診を受けておくことを強くおすすめします。