人間は生まれたばかりの時はあまり眼が見えず、成長と共に視力が発達してきますが、その過程で見ることを妨げる原因があると、片方(または両方)の眼の視力の発達が遅れて弱視となります。特に乳児の頃から斜視や遠視、乱視があると弱視の原因となり、子ども全体の2~3%に発症が見られるといわれています。人間は8歳を過ぎると視力の発達がほぼ完了してしまうため、早めの対策が必要です。従来は眼帯などによって健康な眼を塞ぎ、弱視の方の眼を無理に使う方法が用いられていましたが、当院では「オクルパッド」という弱視のトレーニング用機器を新しく導入して、お子様の負担が少ない形で訓練することを可能にしました。オクルパッドは両眼を開けたままで、ゲームを楽しみながら視能訓練を行うことができるタブレット型の医療機器です。専門スタッフと一緒に院内で30分程度トレーニングを行い、弱視の改善を図ります。